なぜ学習者も情報デザインを学んだ方が良いのか
LearnTern(ラン・タン)は「学習法」「情報デザイン」「認知心理学(とか)」「STORY」の4カテゴリーで構成されています。
認知心理学を主とした学術の知見と情報デザインをかけ合わせて学習者の助けとなることを目指しているサイトなわけです。
「でもなんで情報デザイン? 関係ある?」
と思う人も多いかもしれません。
学習者、学びのエキスパートになるのに、情報デザインなんて使わないんじゃ…と思う人も多いでしょう。
しかし私は、一流の学習者には情報デザインの知識とスキルが必要である、と考えています。
私が情報デザインを学び始めた理由はまた別の理由なのです。
が、知識を身に着けていくにつれて情報デザインと学習の相性に気づいたのです。
(ちなみに情報デザインは絵が上手くないといけない、みたいなことはないです。それに関しては以下の記事を参考)
そんなこんなで、今回は「なぜ学習者も情報デザインを学んだ方が良いのか」について書いてみます。
そもそも情報デザインとは
情報デザインとは、情報をわかりやすく伝えるための知識や技術です。
グラフィックデザインに限らず、文章や動画、空間など「情報のアウトプット」と呼べるものにはつきものの技術です。
習得すれば、学習以外でも多くの文脈で活用できることでしょう。
情報デザインの知識には、どのように表現するか、だけでなくどのように情報を整理するのか、というものも含まれます。
LearnTernでは「認知心理学(とか)」と「情報デザイン」を別カテゴリーにしていますが、情報デザインでも認知心理学の知見が用いられているのです。
情報デザインのスキルとしては、デザインの基本やそれぞれのメディアに合わせたやり方が学べます。
なんとなく情報デザインのイメージは湧いてきましたか?
そもそもが境界線の曖昧な領域なので、大体イメージできればOKです。
良い学習にはアウトプットが必要
では学習と情報デザインがどう関連してくるのか考えていきましょう。
まず、良い学習には「アウトプット」があります。
アウトプットのメリットとしては以下のようなものがあるでしょう。
-自分が理解しているか確かめられる
-理解度を深められる
-モチベーション向上につながる
-再学習の時に役立つ
-学習進捗の指標になる
ところで、「インプット→アウトプット」というプロセスには隠れたもう1つのプロセスがあります。
それが「エディット」です。
インプット→エディット→アウトプットなのです。
インプットしたものをそのまま書き出すのはアウトプットとは言えません。
インプットしたものを自分の中で編集して、アウトプットする。
この編集の過程を私は「エディット」と呼んでいます。
情報デザインはアウトプットの技術ですが、同時にエディットの技術でもあります。
つまり情報デザインを学ぶことで、学習にとって不可欠なエディット&アウトプットを強化できるのです。
これは学習効率の向上につながります。
情報デザインを学ぶことでより多角的に編集できる
情報デザインの知識やスキルがなくても、エディットやアウトプットはできるでしょう。
しかし情報デザインを習得していると、より多角的に、より深くできるようになります。
例えば、デザインには必ず優先順位があります。重要度を評価して、その順番にデザインを強調するのです。
学習においても無意識に重要度をランク付けしていると思いますが、比較的曖昧なものになっていると思います。
情報デザインのプロセスを挟むことで、学習した知識をより構造化できるようになるのです。
情報デザインのフィルターを通すことで、学習した内容を新しい角度から編集する
これが情報デザインが学びに役立つとする理由です。
人に教えられる→理解できている
もう1つ別の観点から考えてみましょう。
情報デザインは「伝えるための知識・技術」です。
そして、人に教えることは学習にも役立ちます。
ラーニングピラミッド的にも学習への効果は高くなっています。
アウトプットに情報デザインを取り入れることは、人によりよく伝えるためにどうすればいいかを考えることです。
結果、自身の理解もより深まることにつながるのです。
どうせなら楽しく高品質のアウトプットを!
最後になりますが、情報デザインを学び始めるとアウトプットが楽しくなってくると思います。
一流の学習者は学びの過程も楽しむもの。
どうせアウトプットするのなら、より楽しい、より高品質のアウトプットを目指しましょう。
もしかしたら稼げるかもしれませんよ。
LearnTernでも情報デザインに関するコンテンツをいろいろ発信していく予定です。
興味が湧いた方はいろいろ勉強してみてください。
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