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認知心理学【4種類の「注意」】学習力を上げるために学ぶべき「注意」の理論

認知心理学【4種類の「注意」】学習力を上げるために学ぶべき「注意」の理論

今回のLearnTernでは「4種類の注意」を紹介します。
注意の理論を学ぶことは学習力アップに繋がるでしょう。

まずは基本として、「注意の意味」から把握していきましょう。

「注意」の理論を知ることの意味

同じ言葉を別の意味で使うこと。

文化や業界の異なる人同士であれば、この現象はよく起こります。研究者と非研究者の場合も多いですね。

認知心理学者の使う「注意」と、普段使われる「注意」は少し意味が異なります。

普段の「注意」は「気をつけること、警戒すること、またそれらを奨励すること」です。
注意書きとかありますね。

心理学における「注意」はもう少し焦点が異なります。

その意味は「情報処理の進行を制御するメカニズム」です。

人間が一度に情報処理できる量には限界があるので、私たちは必要な情報を選択したり、情報の一側面に注目したりすることで処理容量を軽減しています。

これが「注意」です。

「注意」の理論を知っておくことは学習者にとってプラスになります。
学習では認知資源を上手く配分することが、重要なテクニックになるからです。

「注意」という言葉が馴染まない人は「集中(力)」と置き換えてもらっても構いません。
もしかしたらその方がイメージつきやすいかもです。

今日は注意の理論の入門編ということで、「4種類の注意」について順番に学んでいきましょう。

4種類の「注意」

ここではその特徴から注意を4つに分けて学んでみます。
分けると言っても、実際に4種類の注意が存在するわけではなく、注意の機能を学ぶための便宜上の分類です。

① 集中的注意
② 選択的注意
③ 分割的注意
④ 予期・期待

① 集中的注意

「集中的注意」は、ある作業や対象に注意を集中する機能です。
長時間にわたって注意を持続させることから「持続的注意」と呼ぶこともあります。

Mackworth(1950)の実験によると、条件や個人によって差はあるものの、人が単純作業に注意を持続できる時間は約30分程度のようです。

集中的注意は「認知的資源(リソース)をどれくらい集中させられるか」「どのくらいの長さ、持続させられか」だと覚えておきましょう。

② 選択的注意

「選択的注意」は、複数の情報の中から必要な情報を選択して注意を向ける機能です。
必要な情報を選び出すと同時に、不要な情報をカットする機能もあります。

「スコトーマ」の記事でも話したように、全ての情報を処理するのは難しいので私たちは「フィルター」を使って情報を選別しています。

いろいろと理論があってごちゃごちゃしていますが、大まかには「選別フィルター」があるのだと考えておけばいいでしょう。

③ 分割的注意

「分割的注意」は複数の作業に注意を配分したり、切り替えたりする機能です。
並列作業ですね。

マルチタスクとまでは行かなくても、私たちは通常、いくつかの認知活動にリソースを分配しています。

音楽を聴きながら勉強したり、テレビをつけながら人と会話したり、歩きながら会議の進行について考えたりしているでしょう。

基本的にすべての認知活動は注意=認知的資源(リソース)を必要とします。

一方、注意には限界となる容量があるので、多くの対象にリソースを割かれるとその分、各作業のクオリティが落ちていくのです。

しかし熟達者ともなると様々な判断を同時にやっています。

これは習熟の結果、「自動化」「高速化」された認知活動の必要リソースが減るという性質によるものです。慣れれば余裕ができるというわけです。

④ 予期・期待

「予期・期待」は、対象の出現や変化に対してあらかじめ注意を向けておく機能です。

熟達者になるほど、「次に起こること」が予測できるので、あらかじめ注意を集中しておくことで迅速に次の行動に移ることが出来ます。

期待は、友人や恋人からのLINE着信を待つイメージでしょうか。

予期・期待は、注意の促進や抑制に関わってくる機能です。

「注意」を感じてみよう

① 集中的注意→「注意の集中、持続」
② 選択的注意→「選別フィルター」
③ 分割的注意→「注意の分配」
④ 予期・期待→「注意の準備」

以上、注意の機能についてなんとなく理解できたでしょうか?

これらの注意の機能はすべて、あなたが日常的に使っているものです。

それぞれの機能についてメタ認知してみてください。
いろいろと面白い発見があると思います。

 

「注意」を感じてみよう

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