【『KGBスパイ式記憶術』の感想と評価】新感覚すぎる構成と確かな記憶術!

【『KGBスパイ式記憶術』の感想と評価】新感覚すぎる構成と確かな記憶術!

本の感想と評価を並べながら基本絶賛するシリーズ

2019年5月22日、LearnTernで新しいシリーズが始まりました。

その名も『本の感想と評価を並べながら基本絶賛するシリーズ』(ランタン本シリーズ)

長いタイトルの通り、本の感想と評価を並べながら基本絶賛します。

紹介する本の種類としては、ストレートに学習に役立つ本や認知心理学の本というより、「新しい扉が開いた!」みたいな本が中心です。
最低でも月に1回、できれば二週間に1回、あと気分が高まった時に更新するシリーズです。

Twitterで感想とか言ってくれたら嬉しくなります。
(→#ランタン本)(→Akiのアカウント

記事によっては勢い余る絶賛もあるかもなので、その辺自己判断で参考にしてください。

では行きます。

>本の要約サイト「flier」

『KGBスパイ式記憶術』の感想と評価

KGBスパイ式記憶術

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記念すべきシリーズ初回を飾るのは『KGBスパイ式記憶術』
世界13カ国でベストセラーになった後、日本に上陸した期待の一冊です。

「スパイ」「記憶術」がタイトルに入っており、表紙には「SPY SCHOOL」の文字が。

――これは買わざるをえない……。

そんなこんなで一気に読了。シリーズ初回を飾るに相応しい本でした。

各章タイトルはこんな感じ。

序章 スパイへの道
第1章 CHIS(密告者)
第2章 ケースオフィサー(工作担当者)
第3章 非常勤エージェント
第4章 派遣エージェント
第5章 工作員
第6章 分析官
第7章 二重スパイ

私は読む前から興奮しましたね。

一見記憶術とは関係なさそうに見えますが、各章以下の見出しには記憶術系になっているので安心してください。

『KGBスパイ式記憶術』の感想

めっちゃ面白かったですね。

「KGB」というのはソ連国家保安委員会、つまりソ連の諜報機関のことです。

『KGBスパイ式記憶術』はストーリーを展開しながらスパイのことや記憶術について学んでいくようになっています。
で、ストーリーが気になるのでどんどん読み進められるんですよね。

ノウハウ本はやっぱりストーリーと絡ませながらが最高です。

とはいえ「漫画で読む!」系は内容が浅くなりがち。ストーリーとしても知識としても中途半端になる傾向があります。もちろん、入り口としては良いと思いますが。

『KGBスパイ式記憶術』ではストーリーのメインに学習対象があるのではなく、ストーリーのサブラインに記憶術が寄り添っているという感じなので、ストーリー・知識どっちもでレベルが高いです。

さらにギミックが、私たちをストーリーに没入させてくれます。
主人公と一緒にスパイとしての訓練を受けるイメージです。

実際にやることは、ストーリー中に出てくる情報を記憶し、随所で出される問題に回答すること。
エッセンスを問うような問題ではなく、細かい数字とかを問われます。まさにスパイ。

最近ではサラッと読めるソフトな本が増えていますが、『KGBスパイ式記憶術』のようなハードな体験ができる本もやっぱりいいですよね。

『KGBスパイ式記憶術』の評価ポイント

『KGBスパイ式記憶術』の評価ポイントを2つ挙げます。

① 独特すぎる構成!
② 本格的な記憶術!

片方にでもビビっと来たらぜひお読みください。

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独特すぎる構成!|『KGBスパイ式記憶術』の評価ポイント①

『KGBスパイ式記憶術』は主に4つのパートで構成されています。

-ストーリー
-スパイ、記憶術についての解説
-記憶術トレーニング
-ストーリーに関する問題

ストーリーを絡めたノウハウ本の場合、「ストーリー→解説→トレーニング法」というサイクルを章ごとに回していくのが一般的ではないでしょうか。

しかし『KGBスパイ式記憶術』ではまったく異なります。

バラバラです。

4つのパートがバラバラに入り乱れて構成されています。
「構成のわかりやすさ? なにそれ?」とでも言いたげなその構成に、私は見事仕留められました。

さらにストーリーの描き方も独特。
基本的にストーリーは主人公の日記とKGBの報告書、あといくつかの新聞記事などで描写されています。地の文も神の視点もなく、セリフもありません。それが逆にリアルな体験を創っているのです。

上で述べたとおり、随所に挿入される問題では年号やレポート番号などの細かい情報を問われます。
これも私たちのワーキングメモリをミシミシ攻撃してきます。

読むだけで認知能力が上がりそうなハードな読み応え。
そんな読み応えが欲しい人はぜひ『KGBスパイ式記憶術』を!

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本格的な記憶術!|『KGBスパイ式記憶術』の評価ポイント②

記憶術も大量に紹介されていきます。
この記憶術もかなり本格的です。

認知心理学的にも支持できるものばかり。というかKGBの技術なのですから当たり前でしょうか。
少なくとも、個人の体験に基づく(再現性があるかわからない)似非テクニックとはモノが違うのです。

またトレーニングも本格的です。

記憶にとってテクニックは非常に大事。多くの人はやり方を知らず損しています。
記憶術の基本については以下の記事を参考)

しかしテクニックを知るだけでは駄目なのです。
トレーニングが必要になります。

でもどんなトレーニングをすればいいかわからない。
そういう人は『KGBスパイ式記憶術』のちょっとカッコいい記憶術トレーニングをやってみましょう。

『KGBスパイ式記憶術』で諜報員の記憶力を手にしよう

『KGBスパイ式記憶術』はもしかしたら人を選ぶ本かもしれません。
認知負荷の低い本ばかり読んでいる人からしたら読みにくいかもしれません。

と言いつつ、専門書ばりに難しい内容ではありません。ストーリー仕立てなので読みやすいです。でも認知負荷は高いです。

「いやいや、よくわからんわ」

という人は一度読んでみてください。
私が言語化できない魅力がわかると思います。

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