ペグ法(ペグワード)とは? ここから始める記憶術!

ペグ法(ペグワード)とは? ここから始める記憶術!

今回のLearnTernでは「ペグ法(ペグワード)」について紹介します。
ペグ法は記憶術の基礎的な部分が詰まっており、また汎用性も高いです。

ちょっとしたことならメモいらずになるかも?
そんなペグ法についてのぞいてみましょう。

使いやすい記憶術-ペグ法(ペグワード)

記憶術、というものがあります。
多くを記憶したり、長く記憶しておくためのテクニックの数々です。

古くから多くの記憶術がつくられ、伝えられてきました。

以前、場所法なども紹介しましたね。
「記憶術に共通する3つの特徴」についてもお伝えしました。

しかし場所法は意外と難しいです。
抽象的に特徴を理解したところで実践はできなかったり。

そんな人のために今回お持ちしたのが「ペグ法」です。

ペグ法は、記憶術の基礎的なテクニックが詰まっており、記憶術ビギナーにもおすすめの一品。
ぜひご習得を!

ペグ法(ペグワード)とは

「ペグ」って何かわかりますか?

キャンプとかよく行く人ならわかるかもです。
「釘」のことですね。

テントやロープなどを固定するために使う釘があります。
あれを「ペグ」といいます。

ペグ法は、そんな感じで「覚えたいもの」を「ペグ」で固定しておく方法なわけです。
イメージです。

ペグ法の中で「ペグ」の役割をするのは数字と関連付けたイメージ
詳しくは後で説明しますが、例えば「3(Three)」と「木(Tree)」。

覚えたいリストの3番目が「イルカ」だとしましょう。

イメージで「イルカ」と「木」を結びつけます。
僕は木の枝からりんごのようにイルカがぶら下がっている様子をイメージしました。

これがペグによる固定になります。

あとは順番にイメージを呼び起こせばいいだけですね。
やり方はもう一度説明するので、ここではペグ法がどんな記憶術なのかを理解してみてください。

「ペグ」となるイメージに、覚えたい対象を結びつけるテクニックです。

ペグ法(ペグワード)の長所

やり方の説明に入る前に、ペグ法のメリットを共有しておきます。

ペグ法の長所① 汎用性が高い記憶術である

ペグ法はシンプルな記憶術なので汎用性が高いです。

数字を基にしているので、順番を覚えなければならない場合も使えます
場所法とかは少し難しい部分もありますが、ペグ法は10個程度であればすぐに効果を実感できるでしょう。

ペグ法の長所② イメージ化の訓練になる

ペグ法はイメージ化を使うタイプの記憶術です。このタイプの記憶術は多くあります。

イメージ化は慣れていなければ難しいですが、「ペグ」となるイメージの方はいつも同じ。処理が少し簡単になるはずです。

ペグ法を使っていく中でイメージ化能力も上がっていくので、他の記憶術にも進んでいけます。
またイメージ化能力が上がれば単純に読解力や理解力も向上するでしょう。

ペグ法の長所③ 応用に進みやすい

ペグ法が身につけば、そこから他の記憶術に進みやすくなります。

イメージ化するプロセス、結びつけるプロセス、保持しておく感覚、思い出す感覚。

この辺りをペグ法で体験することで、今まではイマイチ理解できなかった記憶術も実践できるようになると思います。

ペク法のやり方-3ステップ

ではペグ法のやり方、3ステップで説明してみましょう。

  • ペグ法ステップ① 「ペグ」となるイメージをつくろう
  • ペグ法ステップ② 覚えたいものを「ペグ」と結びつけてイメージしよう
  • ペグ法ステップ③ イメージを思い出そう

ペグ法ステップ① 「ペグ」となるイメージをつくろう

まずは「ペグ」づくりです。
基本的にペグ法では数字をイメージ化しておいて、それに覚えたい対象を結び付けられるようにしておきます。
数字をペグにしておくことで順番も覚えられるようになっているのですね。

しかし数字は無味乾燥なもの、数字自体をイメージ化するのは難しいと思います。

代表的なアプローチは2つ。
1つ目は、音に注目する方法。いわゆる語呂ですね。

上で出た「3(Three)=木(Tree)」は英語での有名な例になります。

1(one)=パン(bun)、2(two)=靴(shoe)、3(three)=木(tree)、
4(four)=ドア(door)、5(five)=ミツバチの巣箱(hive)
6(six)=ステッキ(stick)、7(seven)=天国(heaven)、8(eight)=門(gate)、
9(nine)=ワイン(wine)、10(ten)=にわとり(hen)
*未だに6=ステッキは微妙に感じます。

考えるのが面倒であればこれをそのまま使っても良いかもしれませんね。

また「数字を覚えるには?」というテーマで数字イメージ変換法を紹介したこともあります。
よければそちらの記事も参考にしてください。

数字をイメージ化するアプローチの2つ目は、数字の形に注目する方法です。
0なら卵、1なら棒みたいな感じですね。

僕の数字イメージ変換表はこっちのアプローチで実装されています。
上手くイメージできればこちらの方が覚えやすい印象です。

当たり前ですが、用意した「ペグ」は使いまわして大丈夫です。
ただし、リストが混同しない工夫はしないといけないので、大規模かつ複雑な記憶をすべてペグ法で記憶するのは難しいかもしれません。

ペグ法ステップ② 覚えたいものを「ペグ」と結びつけてイメージしよう

次がペグ法の醍醐味。
「ペグ」に覚える対象を結びつけていきましょう。

この時、そのイメージが異様であればあるほど覚えやすくなると言われています。
まあ衝撃的なイメージのほうが覚えやすいのわかりますよね。

干渉を受けづらいことも原因の一つだと思います。

そして鍛えるべき能力もここですね。
最初は難しいし時間もかかると思います。

そこは鍛錬です。

ペグ法ステップ③ イメージを思い出そう

記憶は三段階「符号化→貯蔵→検索」からなります。
検索-思い出すプロセスも記憶の大事なポイントです。

ステップ②でつくったイメージを思い出しましょう。
思い出すプロセスをないがしろにしてはいけません。

思い出すタイミングについては「分散学習」の記事を参考に。

以上、ペグ法のやり方を③ステップで説明しました。
できそうなイメージ、湧いてきたでしょうか?

ペグ法で記憶術の基本を学ぼう

  • ペグ法は「ペグ」となる記憶にイメージを貼り付けるテクニック
  • ペグ法はイメージ化系記憶術の基礎なる技術

記憶術を初めてやるという人は「ペグ法」から始めてみると良いと思います。

準備する→記憶を加工する→保持する→思い出すの一連のプロセスを良い感じに体験しやすいのがペグ法です。
「とりあえずペグ法」くらいのノリでやってみませんか?

LearnTernでは他にも記憶に関する理論やテクニックを紹介しています。
いろいろ学んで、記憶力を鍛えていってください。

あ、記憶力は鍛えられるものですよ?

 

「ペグ」となる記憶をとりあえず10までつくってみよう

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